せめて淡雪
心ほそぼそ 黄昏野途に
残すわだちの 行先はるか
せめて淡雪 夜更けて積もれ
明日は思いの ないように
街の灯も 薄れて見えぬ
幌にさらさら 粉雪の音が
せめて淡雪 窓辺に積もれ
なまじ涙の 見えぬよに
急くな幌馬車 あてない旅路
黒馬が嘶きゃ 悲しゅてならぬ
せめて淡雪 解けずに積もれ
わたしの思いの そのように