娘船頭さん

河原真菰は 夜風になびく
娘船頭さんは 空の雲
水に映して
消えてはかない 恋心

丈夫(まめ)でいなよと 別れた人の
便り恋いしや 渡り鳥
思いやつれて
今日も涙の 灯をともす

棹の張りよで 西から東
船は身ままに なるものを
赤い襷の
なぜに夜露が 濡らすやら




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