夢の母
春の風とは 名のみにて
辛い浮世の 風が吹く
呼べどかいなき ものながら
呼んで泣きたや 母の胸

馴れぬ都に 花若き
染まぬ心に 花は散る
淡い涙の 明け暮れに
通う想いは ふるさとへ

涙忘れた ゆりかごの
幼心が 恋しさに
夜毎慕うは かあさまの
姿無き声 子守唄




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